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研究

研究成果

学会発表

IFSCC世界大会での発表内容

第23回IFSCC中間大会において2件の学術論文を発表

IFSCC(国際化粧品技術者会連盟)第23回中間大会(2015年9月21-23日)で、以下の2件の学術論文を発表しました。
今回は口頭発表、ポスター発表の合計2件を発表しました。発表論文は以下のとおりです。

本大会において「皮下組織内部構造“retinacula cutis”に着目したタルミ発生機序の解析」の研究が口頭発表基礎部門において「最優秀賞」を受賞しました。

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1.皮下組織内部構造“retinacula cutis”に着目したタルミ発生機序の解析(口頭部門)Breakthrough in improving the skin sagging with focusing on the subcutaneous tissue structure, retinacula cutis

顔のタルミは中年以降で顕著になる肌悩みのひとつですが、その原因は未だ不明点が多いのが現状です。近年、皮膚だけでなく皮下組織の構造も加齢で変化することが知られてきており、美容医療の分野では皮下組織を対象としたタルミ治療が盛んになされています。そこで本研究では、皮下組織の中に張り巡らされている網目状の線維構造「retinacula cutis(RC)」に着目し、顔のタルミとの関連性について、生体内部の情報を画像化する技術である核磁気共鳴イメージング(MRI)を用いて検討を行いました。その結果、①MRIを用いることで、肌に傷を付けることなくRCを可視化できること、②RCの密度と皮膚深部の弾力性との間には相関関係があり、RC密度が低いほど、タルミが増大する傾向にあることが確認されました。つまり、RCの網目構造がまばらになることで皮下組織の弾力性が低下し、タルミが引き起こされると考えられます。本研究により、MRIを用いて非侵襲的に顔面の皮下組織内部のRCを可視化する技術が確立されたことに加え、RCがタルミ改善の有用なターゲットになり得ることが示されました。

 

発表者:
肌科学研究部 坂田 綾 研究員

2.加齢や性ホルモンで変動する「プロテオグリカンversican」の皮膚老化に対する影響(ポスター部門)Versican: a potent player for anti-aging skin care by compensating loss of sex-hormone effects

加齢に伴い女性が感じる老徴、とりわけ閉経後の女性が感じる老徴は著しく、弾力性の低下に伴うシワやタルミ等が閉経期付近から顕著に表れることが知られています。本研究では、加齢及び閉経後・閉経期周辺女性における皮膚変化に着目し、研究を進めました。その結果、①コラーゲン、弾性線維と並び第三の皮膚主要成分として知られているプロテオグリカンの一種「versican」が加齢に伴い減少すること、②versicanは、性ホルモンの一種である17-β-エストラジオールにより制御されていること、③versicanは皮膚の弾力性に関与する可能性があること、を見出しました。本研究より、閉経周辺期の女性の皮膚では、性ホルモンが低下することでversican発現量が低下し、その結果、皮膚老化が引き起こされている可能性が考えられました。本研究成果を活用することで、コラーゲンや弾性線維をターゲットとした従来のエイジングケアでは達成できなかった、皮膚老化の改善が可能になると考えられます。

 

発表者:
肌科学研究部 竹内 啓貴 研究員

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