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研究

研究成果

学会発表

IFSCC世界大会での発表内容

IFSCC第22回エジンバラ大会において4件の学術論文を発表

IFSCC(国際化粧品技術者会連盟)第22回エジンバラ大会(2002年9月)で、以下の4件の学術論文を発表しました。

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1. 「繊維芽細胞とフィブロネクチンの相互利用に着目した光老化によって損傷したコラーゲン線維束構造の改善」(口頭部門)

第20回IFSCC大会において、コラーゲン線維束の再構築が光老化皮膚の改善に重要であることを報告した。
さらなる研究の深耕を図るべく、光老化によりコラーゲン線維束構造が崩壊する機序の解明を試みた。
コラーゲン線維の再配列に重要な役割を担っている繊維芽細胞に着目して研究した結果、繊維芽細胞とフィブロネクチン(細胞外マトリックスプロテイン)の相互作用が重要であることを見出した。
研究の過程で確立した評価系を用いて、改善する素材を評価した結果、オイゲノールに有効性があることを見出した。
オイゲノールは、I型コラーゲンとグリコサミノグリカンの蓄積を抑制し、繊維芽細胞とフィブロネクチンの接着性を高めることにより、光老化によって崩壊したコラーゲン線維束構造を改善することを明らかにした。

 

トータルケア開発チーム
多田 明弘 研究員

2. 「表面上不可視な皮膚内部の紫外線ダメージを非侵襲的に測定する方法」(口頭部門)

皮膚は紫外線が繰り返し当たると内部構造が変化し表面にはシワができるが、紫外線ダメージが軽度な初期段階では皮膚にも自己修復能力があり薬剤や化粧品による改善の可能性も大きくなるはずである。
しかし残念ながら紫外線ダメージは重度になってからしか表面化せず、初期段階の内部変化は皮膚を採取しなければ知ることができない。
我々は1998年のIFSCCで、紫外線ダメージを受けて変化した真皮コラーゲン線維束(DCFB)の構造を回復させるとシワや皮膚弾力性が改善されることを示した。
今回このDCFBを皮膚内部の紫外線ダメージ指標とし、皮膚を採取しなくてもそれを検知できる方法を検討した。
その結果、我々が開発したレジリオメーターの測定値がDCFB状態と相関することを見いだし、レジリオメーターで非侵襲的に皮膚の力学的特性を測定することでDCFB状態を検知できる可能性を示した。

 

新価値開発チーム
大場 愛 研究員

3. 「アトピー性皮膚に対する化粧品基剤の効果」(ポスター部門)

世界的な化粧品の趨勢としてはコスメシューティカルであり、有効性に優れた成分を化粧品に応用することが求められている。
しかしながら、有効成分を含まないシンプルなスキンケア基剤が肌を正常に維持することも忘れてはならないことである。
今回我々は、肌の乾燥とかゆみを特徴とし、消費者の化粧行動に大きな影響を与えるアトピー性皮膚炎に対して、スキンケア基剤がどのように有効な結果をもたらし得るのか、について検討を行うこととした。  
今回の検討ではまず、アトピー性皮膚炎症状を呈する皮膚モデルを用いて、スキンケア製剤を塗布し、皮膚表面の変化、皮膚内部の炎症状態の変化を観察した。
その結果、スキンケア製剤の塗布により、皮膚表面性状は顕著に改善され、皮膚内部の炎症状態についても、一部改善が認められた。
この結果より、シンプルなスキンケア製剤であっても、アトピー性皮膚炎症状の改善に充分寄与できるものと考える。

 

皮膚薬剤研究所
松本 克夫 研究員

4. 「刺激物に対しバリヤー機能を持つ化粧品用新規ポリマーの開発」(ポスター部門)

私たちを取り巻く生活環境には、じつに数多くの化学物質があります。
時としてこれらの化学物質が肌に良くない刺激感を与えることがあります。
肌刺激感とは、化学物質が油や水に溶け、肌の中に浸透することで起きる現象です。
この事実に着目し、私たちは肌刺激感から身を守るための方策を考え出しました。
それは、「化学物質のキャリアーとなる油と水」を通さない膜を形成する素材を開発することです。
そして私たちは、新素材FPAコポリマーの開発に成功しました。
この素材は、肌への負担も少なく、またほかの化粧品成分とよく混ざるので製品として幅広く応用できます。
FPAコポリマーを配合した化粧品を用い、N=18の協力者にて刺激感テストを行ったところ、無配合品に比べて有意に刺激感を抑制しました。

 

メーク・フレグランス開発チーム
黒田 綾子 研究員

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